2013年頃の「深夜の馬鹿力」で、伊集院光が千夜一夜物語の魅力を語っていたのが僕の心に強烈に残ってる。
当時出演していた「NHK 100分で名著」で取り上げた千夜一夜物語(アラビアンナイト)の独自性と、生放送や昔話の読み聞かせやお喋りの面白さを語っていたときに言っていたのが(セリフはうろ覚え)
千夜一夜物語って、ドアを開けた中に実はこういうものがありまして、っていうところからまた違う話が始まっちゃったりするのね。で、今聞かされている話って、ドア開けた場所の話でしたっけ?ってなるんだよね。
お話や物語にオチとか起承転結とか筋を無意識に求めていて、おもしろい話の定義を知らず識らずのうちに刷り込まれてちゃっているんだ。という発見が当時の自分にとって衝撃的だったし、とても楽しい体験だった。
そういう常識があるから他人と会話ができる利点もあるので、ステレオタイプを批判をしたいわけではない。使い慣れたモノサシ(規定された枠組み)で他人の話を聞いておけば、安心材料を手探りしながら理解を進められる。
ただ、こういうのが面白い話だよね、みたいな共通認識みたいなのがコミュニケーションに必要な一方で、やおい(山なしオチなし意味なし)的な、友達に共有しても変な感じになっちゃう話に強烈に惹かれちゃう一面もある。僕にとって伊集院光の深夜の馬鹿力がそういう存在だった。
このブログでは、ジャンル問わず色んな本を読んで、その時々で浮かんだインスピレーションと記憶を結んで、この本で言ってることってあの映画や音楽のシーンとすごいリンクするよね、みたいな数珠繋ぎができればいいなと思ってる。
自分なりの面白さは、外野から観察するとチグハグかもしれないけど、それでいいんじゃなかろうか。
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